3ヶ月ぶりに大津地裁に裁判傍聴に行ってきました。裁判所の入り口には感染対策で、マスク着用をお願いする旨などの注意書が掲示され、アルコール消毒液も設置されています。更に法廷に入りますと、ソーシャルディスタンが徹底され、傍聴席は席の間は横2席が使用禁止で、更に前後の席が重ならないように座れる席が配置されていますので、座れる席は実質3分の1以下となっています。
法廷(資料写真 by Wikipedia) |
法廷では、傍聴席のソーシャルディスタンスとともに、裁判長をはじめ、書記官、検察官、弁護人、被告人、刑務官など、裁判に参加するメンバーは全員マスクを着用しています。傍聴人に対しても法廷入口にマスク着用のお願いが掲示されています。そして裁判員裁判の際には、裁判員同士が唾の飛散から防護できるよう、透明のアクリル製の衝立が裁判員の席の間に設置されています。
裁判所では、新型コロナウィルス対策を徹底していますが、弁護士が、「マスクを着用していると充分な弁護ができない」と言ってマスクの着用を拒否して、すったもんだしたという件が東京地裁の裁判員裁判でありました。マスクの強制はできないのは分かりますが、裁判長は厳正に法廷を指揮してもらいたいものです。
これと同様に、京都地裁でもマスクをしない弁護士がいました。法廷を指揮する裁判長としては苦い顔をしていましたが、こういうことを許すと、マスクを着用せずに傍聴席に座る傍聴人がでてきました。おまけにこの傍聴人が咳までするものですから、裁判長は相当にいやそうな眼付でその傍聴人を睨んでいました。一人マスクをしないと、おなじようにマスクをせずに傍聴する人が後から出てきます。裁判所がクラスターにならないように祈ります。
大津地裁では、傍聴席に透明アクリルのフェースガードを付けた人がいました。フェースガードのみ着用して、マスクは着用していませんので、この人の顔面への唾の飛散は防護できても、この人の唾の飛散は防御できないだろうなと思います。いろいろな人がいますが、裁判所がクラスターにならないことが大事だと思います。
さて、刑事裁判のこの日2件目の傍聴は「建造物侵入・窃盗事件」でした。被告人はブラジル人で、同じくブラジル人の共犯者と共謀して、近くの工場に侵入して置いてあった軽トラックを盗もうとして失敗し、直後再び、近くの店舗に停めてあったあった軽トラックを盗んで逃走したものです。被告人は罪状認否で公訴事実を認めています。
被告人がブラジル人ですので、ポルトガル語の法廷通訳が配置されます。この通訳もマスクをしていません。体の不調でマスクをしたくないと言っていましたが、裁判長はいやそうな顔をしていました。
傍聴席にはブラジル人の被告人の両親と思しき妙齢の男女が座り、開廷後しばらくして被告人の友人と思しき女性が2人入って来て最前列の席に座りました。その他何名かが傍聴席にいましたが、いずれもブラジル人と思われます。
最前列に座ったブラジル人と思しき女性2人もマスクを着用していませんでした。
最前列の席は、被告人席と拘置所の2名の刑務官の真後ろの席です。ですから傍聴席の最前列の席と、被告人席・刑務官の席とはソーシャルディスタンスがとれていないのではないかと思いますが、考えすぎでしょうか。
裁判所は次々と起訴されてくる事件に対応するため、また被告人の権利を確保するために、「クラスターが発生したので裁判所を2週間閉鎖します」というようなことはできないでしょう。
もう少し、厳しく法廷指揮されても良いのでないかと感じたところです。
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