滋賀県大津市の旧市街地を街歩記です。あまり知られていませんが、大津は古来より歴史上の重要な拠点となった地で、あれこれと知れば知るほど大津は奥深いです。
大津はまた、近代史の中でも面白い足跡を残しており、今回は「日本基督教団」の「大津教会」と「堅田教会」の建物を紹介させていただきます。日本基督教団大津教会 |
日本基督教団大津教会
JR琵琶湖線の大津駅を出て、中央大通りを琵琶湖に向かって進み1筋目を左に入ると「日本基督教団大津教会」の建物が見えます。搭の上に十字架のある建物ですのですぐに分かります。
日本基督教団大津教会 |
「日本基督教団大津教会」の歴史について紹介します。
明治19年(1886年)アメリカンボード宣教師であった新島譲(同志社の創立者)が「日本基督組合教会」を設立し、次いで明治29年(1896年)アメリカから帰国した中島綿五郎らが「日本基督同胞教会」を設立し、昭和16年(1941年)プロテスタントの協会が集結して「日本基督教団」が設立されました。
大津教会はもともあった両派の教会を一旦解散して、昭和21年(1946年)「日本基督教団大津教会」として新たに設立されました。
現在のこの建物は、昭和3年(1928年)大津同胞教会の「大津同胞会館」として建設されたものです。
アクセス
JR琵琶湖線 大津駅下車 徒歩3分
京阪電鉄京津線 上栄町駅下車 徒歩7分
日本基督教団堅田教会
アメリカ人の建築家「ヴォーリス」の設計による教会建物は、同じく大津市の堅田にもありました。「日本キリスト教団堅田教会」の建物です。「堅田教会」の建物は昭和5年(1930年)に竣工しています。
有形登録文化財に指定されています。
日本キリスト教団堅田教会 |
日本キリスト教団堅田教会 |
アクセス
JR湖西線 堅田駅下車 徒歩15分
ウィリアム・メレル・ヴォーリス
ウィリアム・メレル・ヴォーリス(1880年~1964年)は、アメリカカンザス州に生まれ、英語教師として来日しました。その後キリスト教伝道のためもあって関西を中心に伝道施設の設計を数多く手がけています。明治41年(1908年)京都で建築設計事務所を設立し、日本各地で学校・教会・YMCA・病院・百貨店・住宅など様々な分野で数多くの西洋建築を手掛けました。
昭和16年(1941年)に日本に帰化し、滋賀県の近江八幡市を拠点として、建築家としてはもちろん実業家としても手腕を発揮し、プロテスタントの伝道にも力を注ぎました。その活躍ぶりから「青い目の近江商人」の異名で呼ばれていたそうです。
ヴォーリス |
近江八幡市に、ヴォーリスの偉業を記念して「ヴォーリス記念館」が建てられています。
入館料:300円(高校生以下無料)
休館日:月曜・祝日その他不定休
ヴォーリス記念館アクセス
JR琵琶湖線 近江八幡駅下車 近江鉄道バス鍛冶屋町バス停下車 徒歩3分
0 件のコメント:
コメントを投稿