被告人:20代後半 男性
求 刑:懲役10月
求 刑:懲役10月
事件の概要
平成30年9月〇日、被告人は妊娠3ケ月の妻と一緒にパチンコを行くため、妻が運転する車で家を出ました。
途中昼食をとるためにコンビニに立ち寄り軽い食事をしましたが、コンビニの駐車義で食事をした直後、妻から体調がわるくなったので運転を替わってほしいと言われ、運転を替わってパチンコ店に向かいました。「被告人は無免許でした。」
そして、駅前にあるパチンコ店の駐車場に入るために一旦駅前のロータリーに入りましたが、その際妻が助手席の窓からレジ袋に入ったゴミを路上に投げ捨てました。この時警ら中のパトカーの警官がこれを見ており、職務質問の後にゴミを捨てた妻を「不法投棄」で
現行犯逮捕されました。この際に車を運転していた被告人も免許証の提示を求められ、「無免許運転」であることが発覚し、その場で「道路交通法違反(無免許運転)」で逮捕されたものです。
なお、皮肉なことに被告人の「妻の不法投棄」も、「無免許の被告人が車を運転していた」ことも、被告人が行こうとしていたパチンコ店の「防犯カメラ」に映像が残っていました。
被告人は、高校を中退した後とび職として働き、事件当時は叔父のところで解体業の日雇いで働いていました。16歳の時に自動二輪の免許を取りましたが、18歳の時に免許取り消しになっており、以後自動車の免許は取得していません。
被告人には少年時代に窃盗3件を含む前歴が11件あり、成人後も暴行1件と恐喝1件の前科があります。恐喝の前科は実刑で、事件当時は仮出所後1年経ったところでした。
なお、被告人の妻は「不法投棄」については、不起訴となりましたが、被告人に無免許で運転させたということで、「無免許運転教唆」で略式起訴となり罰金30万円が課されています。
・・・法廷外の話ですが、当日の公判中傍聴席にワイシャツ姿の男性が2名書類を手にして座っていましたので、ただ者ではないなと思っていましたら、案の定でした。検察の職員でした。
検察職員は、公判終了後に被告人が法廷を出ると被告人に対して「検察の者ですが、奥さんの罰金30万円が未払いになっています。督促状を送っても支払いがないので、奥さんの携帯に連絡をしても繋がりません。旦那さんから奥さんに検察に連絡するように言ってください。」と告げました。
検察に出頭して相談すれば、事情さえ納得してもらえれば分割なり支払期限の延期なり対応してもらえることもあるそうです。最終的に罰金を支払わなければ預貯金や不動産、動産など財産の強制差し押さえとなります。それでも不足すれば労役所での「労役」で支払うことにななるのです。
被告人の妻は交通違反の反則金と一緒にして、軽く考えているのでしょうか。
弁護人
被告人の妻は身重でしたね。
証 人
5月に生まれました。子供も生まれてどうしようかと心配しています。息子には私と夫で叱りました。
弁護人
一緒に暮らしていて、被告人が無免許運転しているそぶりは?
証 人
嫁が運転するから大丈夫と思っていました。今後息子には免許も取らせて、夫と私もしっかり見ていきたいと思っています。
裁判長
家族で話し合ったか?
証 人
息子に対し皆から、子供も出来たので父親らしくしっかりしていかなあかんと言いました。
裁判長
嫁は?
証 人
運転を替わったことは悪かったと言っています。具合が悪くなったら病院に行けばよかったのにと言いました。
奥さんに運転を頼まれた際、過去に刑務所に入ったことを考えなかったのか?
被告人
妻の体調が悪そうなので、バレなければよいだろうと軽はずみな考えをしました。
事故を起こして他人を傷つけていたらどうなっていたかと考え、自分の行為がいかにいけなかったのか、ルールは何のためにあるのか理解できました。
家族に迷惑をかけて申し訳ない気持ちでいっぱいです。
弁護人
今仕事はどうしている?
被告人
叔父のところで週に5日から6日働いています。免許を取るまでは現場へ送り迎えしてもらっています。
弁護人
事件当日、奥さん身重なのにパチンコに行ったのか?
被告人
途中コンビニで食事したら妻が体調が悪くなったので、運転を代わってほしいと言われ運転を替わりました。
弁護人
奥さんの体調は救急車を呼ぶほどだったのか?
被告人
きれいなトイレのあるところまで連れて行ってほしいという程度でした。緊急性はありませんでした。
裁判長
子供は初めてか?
被告人
今の嫁とは初めてです。
裁判長
子供にバレなければよいというふうに育ってほしいのか?
被告人
嫌です。
裁判長
しつけをするうえで、自分の言葉に真実がないとできない。悪いことダメと実践することが必要。どう改めていくのか?
被告人
ルールを理解して、社会人としてメリハリをつけて軽はずみな行動をとらないようにします。
被告人は前科が2犯あり、しかも前刑の仮出所後1年での犯行で規範意識に乏しい。
無免許運転の常習性もあり、再犯の可能性が高い。
求 刑
懲役10月を求刑する。
被告人は、無免許運転しないと誓っており、今後妻子を支えていく必要がある。
罰金刑が妥当と思料する。
被告人の生きてきた環境がそうさせるのか。
妊娠初期の妻も一緒に朝からパチンコに行くなど、どういう神経でしょう、しかも無免許運転やゴミのポイ捨てを平気でする。
被告人質問での受け答えや最後の被告人の陳述を聞いても、被告人の前科・前歴や日頃の生活態度を聞くにつけ、被告人の言葉の重みを感じられず、「またやるやろーな」というように感じるのは私だけでしょうか。
被告人の妻ともどもに、今後の人生を真っ当に生きて、家族を大事にしていってほしいと祈るばかりです。
被告人には少年時代に窃盗3件を含む前歴が11件あり、成人後も暴行1件と恐喝1件の前科があります。恐喝の前科は実刑で、事件当時は仮出所後1年経ったところでした。
なお、被告人の妻は「不法投棄」については、不起訴となりましたが、被告人に無免許で運転させたということで、「無免許運転教唆」で略式起訴となり罰金30万円が課されています。
・・・法廷外の話ですが、当日の公判中傍聴席にワイシャツ姿の男性が2名書類を手にして座っていましたので、ただ者ではないなと思っていましたら、案の定でした。検察の職員でした。
検察職員は、公判終了後に被告人が法廷を出ると被告人に対して「検察の者ですが、奥さんの罰金30万円が未払いになっています。督促状を送っても支払いがないので、奥さんの携帯に連絡をしても繋がりません。旦那さんから奥さんに検察に連絡するように言ってください。」と告げました。
検察に出頭して相談すれば、事情さえ納得してもらえれば分割なり支払期限の延期なり対応してもらえることもあるそうです。最終的に罰金を支払わなければ預貯金や不動産、動産など財産の強制差し押さえとなります。それでも不足すれば労役所での「労役」で支払うことにななるのです。
被告人の妻は交通違反の反則金と一緒にして、軽く考えているのでしょうか。
証人訊問
被告人夫婦と同居している被告人の母親が情状証人として出廷しました。弁護人
被告人の妻は身重でしたね。
証 人
5月に生まれました。子供も生まれてどうしようかと心配しています。息子には私と夫で叱りました。
弁護人
一緒に暮らしていて、被告人が無免許運転しているそぶりは?
証 人
嫁が運転するから大丈夫と思っていました。今後息子には免許も取らせて、夫と私もしっかり見ていきたいと思っています。
裁判長
家族で話し合ったか?
証 人
息子に対し皆から、子供も出来たので父親らしくしっかりしていかなあかんと言いました。
裁判長
嫁は?
証 人
運転を替わったことは悪かったと言っています。具合が悪くなったら病院に行けばよかったのにと言いました。
被告人質問
弁護人奥さんに運転を頼まれた際、過去に刑務所に入ったことを考えなかったのか?
被告人
妻の体調が悪そうなので、バレなければよいだろうと軽はずみな考えをしました。
事故を起こして他人を傷つけていたらどうなっていたかと考え、自分の行為がいかにいけなかったのか、ルールは何のためにあるのか理解できました。
家族に迷惑をかけて申し訳ない気持ちでいっぱいです。
弁護人
今仕事はどうしている?
被告人
叔父のところで週に5日から6日働いています。免許を取るまでは現場へ送り迎えしてもらっています。
弁護人
事件当日、奥さん身重なのにパチンコに行ったのか?
被告人
途中コンビニで食事したら妻が体調が悪くなったので、運転を代わってほしいと言われ運転を替わりました。
弁護人
奥さんの体調は救急車を呼ぶほどだったのか?
被告人
きれいなトイレのあるところまで連れて行ってほしいという程度でした。緊急性はありませんでした。
裁判長
子供は初めてか?
被告人
今の嫁とは初めてです。
裁判長
子供にバレなければよいというふうに育ってほしいのか?
被告人
嫌です。
裁判長
しつけをするうえで、自分の言葉に真実がないとできない。悪いことダメと実践することが必要。どう改めていくのか?
被告人
ルールを理解して、社会人としてメリハリをつけて軽はずみな行動をとらないようにします。
論告求刑
論 告被告人は前科が2犯あり、しかも前刑の仮出所後1年での犯行で規範意識に乏しい。
無免許運転の常習性もあり、再犯の可能性が高い。
求 刑
懲役10月を求刑する。
弁護人最終弁論
本件は妻の体調不良が原因であり、常習性なし。被告人は、無免許運転しないと誓っており、今後妻子を支えていく必要がある。
罰金刑が妥当と思料する。
被告人最終陳述
家族に心配をかけて、実刑になるのか分かりませんが、罪を償ってから家族のために頑張って行こうと思います。裁判の向う側
被告人もその妻もいわゆるDQNなのでしょう。傍聴席には被告人の父親も来ていましたが、父親も少しDQN風でしたね。被告人の生きてきた環境がそうさせるのか。
妊娠初期の妻も一緒に朝からパチンコに行くなど、どういう神経でしょう、しかも無免許運転やゴミのポイ捨てを平気でする。
被告人質問での受け答えや最後の被告人の陳述を聞いても、被告人の前科・前歴や日頃の生活態度を聞くにつけ、被告人の言葉の重みを感じられず、「またやるやろーな」というように感じるのは私だけでしょうか。
被告人の妻ともどもに、今後の人生を真っ当に生きて、家族を大事にしていってほしいと祈るばかりです。
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